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セキュリティ

シフトレフトセキュリティ:CIパイプラインに脆弱性検知を組み込む

Deploy 編集部
Deploy編集部。DevOps・クラウドインフラ・AI活用の実装知見を、実際の支援実績にもとづいて発信しています。
2026年04月25日
3分で読める
SAST、DAST、SCA、IaCスキャンをCI/CDに組み込むツール選定と、誤検知への向き合い方。
#セキュリティ #DevSecOps #CI/CD #脆弱性
シフトレフトセキュリティ:CIパイプラインに脆弱性検知を組み込む

シフトレフトセキュリティ:CIパイプラインに脆弱性検知を組み込む

セキュリティチェックをリリース直前や運用開始後に行う「後付け」の運用では、修正コストが膨らみやすい。 CI/CDパイプラインの早い段階に脆弱性検知を組み込む「シフトレフト」の考え方により、 問題を開発の初期段階で発見し、修正コストを大幅に抑えることができる。

背景・現状の課題

脆弱性は開発の後半で発見されるほど修正コストが高くなる。本番運用後に見つかった脆弱性の対応は、 緊急パッチのリリース・影響範囲の調査・場合によっては顧客への説明まで必要になり、開発初期段階で 見つける場合の何倍ものコストがかかる。SAST(静的解析)・DAST(動的解析)・SCA(依存関係スキャン)・ IaCスキャンをCI/CDに組み込むことが、この問題への対策になる。

4種類のスキャン手法

手法 検査対象 実行タイミング
SAST(静的解析) ソースコード自体の脆弱性パターン PR作成時・コミット時
DAST(動的解析) 実際に動作させた状態でのアプリケーションの脆弱性 ステージング環境デプロイ後
SCA(依存関係スキャン) 使用しているOSSライブラリの既知の脆弱性(CVE) 依存関係の追加・更新時、定期スキャン
IaCスキャン Terraform等のインフラ定義ファイルの設定ミス IaCコードのPR作成時

実装上の落とし穴と対策

シフトレフトセキュリティで最もよくある課題は、誤検知(フォールスポジティブ)による開発者の疲弊である。 誤検知が多いまま運用を続けると、開発者が警告を無視する習慣がついてしまい、本来検知すべき 本物の脆弱性も見逃されるようになる。ツール導入初期は誤検知の多いルールを個別に調整し、 信頼できる警告だけが表示される状態にしてから、CIをブロックする厳格な運用に移行するのが定着させるコツになる。

導入の進め方

いきなり全種類のスキャンを一斉導入すると、大量の警告に開発チームが対応しきれなくなる。 まずSCA(依存関係スキャン)のような誤検知が少なく導入しやすいものから始め、チームが運用に慣れてから SASTやIaCスキャンへと対象を広げていくのが現実的な進め方である。

効果の測り方

シフトレフトの効果は、「脆弱性が発見されたフェーズの内訳」で測ると分かりやすい。導入前は 本番運用後やペネトレーションテストで発見される脆弱性が多かったのに対し、導入後はPR作成時の SASTやSCAで大半が検出されるようになれば、修正コストの低い段階へシフトできている証拠になる。

まとめ

シフトレフトセキュリティは、SAST・DAST・SCA・IaCスキャンをCI/CDの早い段階に組み込むことで、 修正コストの低い段階で脆弱性を発見できるようにする。誤検知への対処と段階的な導入が、 運用として定着させる鍵になる。

参考: OWASP DevSecOps Guideline

よくある質問

SAST・DAST・SCA・IaCスキャンはどれから導入すべきですか?

誤検知が少なく導入しやすいSCA(依存関係スキャン)から始め、チームが慣れてからSASTやIaCスキャンへ対象を広げるのが現実的。

誤検知が多い場合はどうすればよいですか?

誤検知の多いルールを個別に調整し、信頼できる警告だけが表示される状態にしてから、CIをブロックする厳格な運用に移行する。

シフトレフトの効果はどう測定しますか?

脆弱性が発見されたフェーズの内訳を追跡する。本番運用後の発見が減り、PR作成時のSAST/SCAでの検出が増えれば、修正コストの低い段階へシフトできている証拠になる。
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